私たちは、昨年の10月から、2011年の春に販売するTシャツのコンセプトをみんなで考えはじめました。
時代は、「孤族」といわれるように、自殺者年間3万人、人身事故で日々電車が止まるというように非常な閉塞感に直面していました。リーマンショック後、グローバルな「市場」経済に大きな課題があることを誰もが思いつつ、「にんげんの豊かさ」のためそれをどう超えていくか模索している状況がつづいていました。
私たちの会議でも様々な意見が出されましたが、「希望を耕す」という言葉へとみんなの思いが重なっていき、2011年の活動テーマとなりました。「たのもしい仲間 一人一人の希望を耕すために」(積木223号 2011年2月10日発行)。ひとりひとりが、自分の暮らしを大切にしながら、その暮らしの中で社会とつながり活かされていると感じられる。
人を排除する経済ではなく、「希望を耕す」経済へ、あふれる思いも、恋も、夢も受け止めてくれる経済、そんな思いを込めました。
実はこのとき、この大きなテーマを受けとめる言葉を、私たちは、阪神淡路大震災の救援活動のときの言葉に重ねていました。「被災した障害者とともに希望をたがやすために 兵庫県南部地震障害者救援活動に あなたの力を貸していただけないでしょうか」(積木79号 1995年3月3日発行)。
1995年、この言葉とともに豊能障害者労働センターは、全国からの障害者支援の救援物資のターミナルとなり、後、地域での救援バザーを行いました。救援金を含む地域での様々な支援活動が後の「ゆめ風基金」へとつながりました。私たちは、「再生の中に共生を」という当時の思いに2011年のテーマを重ねたのでした。
2011年3月、東日本大震災により、本当に多くの人のいのちと暮らしが失われ、寸断されました。震災の圧倒的な暴力に失われた暮らしのあまりの大きさに、私たちは、そして、日本中が引き裂かれる思いを経験しています。直接被災された方々の痛みに遠く及ばないとしても、私たちそれぞれの心に湧き上がってくるこの大きな痛みは、「にんげん」がつながっていることの証しかもしれません。
「救援特別号」をお読みいただき、本当にたくさんの方々が支援金やバザー用品を全国各地からお送りくださり、心より感謝しています。私たちは今、みなさんの思いに勇気をいただきながら、五月の救援バザーに向けて準備をすすめています。
さらに夏に向け、被災障害者支援を継続して行っていくために、私たちは、この春から販売するTシャツ3種をすべて、「東日本大震災被災障害者支援Tシャツ」として位置づけ、売上の10パーセントを支援金として「ゆめ風基金」に届けることを決めました。
「きぼうのガッツくん」Tシャツは、1995年の阪神淡路大震災のあと、現地の被災障害者の人たちと市民の有志が、街と暮らしの再建を願いつながりを作っていこうと制作した「ガッツくんTシャツ」の復刻版です。「こころ」の象徴であるハートをかかげて走る人を、イラストレーターの湧嶋克己さんが描かれました。
神戸発、多くの人の手で灯された希望の火を、今、東北関東の被災地へ届けたい。そんな一心で復刻し、代表・小泉祥一の「耕そう。希望を。」というメッセージと合わせ制作しました。「耕す」Tシャツは、代表・小泉祥一の書をもとにデザインし、「にんげん」の再生への歩みに願いをこめました。「大地があって、空があって、街が息づき、人間がいきる。ともに生きる土台が、再生されることを、続いていくことを、心から願います」。
「カルティベイトTシャツ」は、Cultivate(カルティベイト)=「耕す」の意味です。さまざまな人が集まり、大切にひとつの芽を育てていくイメージをデザイン化しました。
また、秋には、毎年障害者の所得をつくりだすために販売してきたカレンダー「やさしいちきゅうものがたり」の売上げの一部も支援金に充てることを決めました。10月と11月に箕面市で松井しのぶさんのカレンダー原画展を催します。ぜひご参加ください。
これからさらに、全国の障害者団体、グループの方々、たくさんの市民の方々と力をあわせ、被災障害者支援活動を継続し、「共に生きる」つながりを作っていけたらと願っています。本当の「復興」まで途方もなく困難な道のりです。
すべての人の希望をともに耕すために。
どうか、私たちの行動を、応援していただけないでしょうか。